当クリニックでは迅速診断システムをとりいれ患者さんの重症度に応じた医療の対応に勤めています。(写真は、インフルエンザウイルス測定)
鼻腔より粘膜をこすり採取します。A型、B型それぞれ診断でき適切な抗インフルエンザ剤を選択できます。抗インフルエンザ剤は2-3日以内に内服しませんと効果は半減します。診断は発症後(発熱後)12時間以上たたないと診断できません。家族内での発症が確認されますとシンメトリルまたはタミフルで予防内服することも可能です。
綿棒で咽頭を強くこすり粘膜上皮を採取して検査します。角結膜炎の時は眼瞼結膜から上皮を擦り取ります。時として採取時に痛みをともないます。
アデノウイルスは咽頭結膜炎(プール熱)、流行性角結膜炎(はやり目)滲出性扁桃炎、咽頭炎、急性胃腸炎、出血性膀胱炎、重症化すると肺炎や心筋炎も発症するウイルスです。高熱が5日間続きますが多くは抗生剤の内服無しで治癒いたします。この検査を受けると無駄な抗生剤の投与が避けられます。一部の患者さんでは細菌感染症を合併して長期化あるいは重症化することもあり、そういった症例では抗生剤を使用することもあります。
2歳以下の方に発症する細気管支炎の原因ウイルスです。呼吸困難を伴う頑固な咳が特徴です。心臓・呼吸器に重大な障害がある患児にはウイルス抗体による予防法があります。
綿棒で咽頭をこすり粘膜から検査します。
溶連菌はほとんどの抗生剤に反応しますので症状はすぐ良くなります。しかし治療を中断しますとリュウマチ熱や急性糸球体腎炎、血管性紫斑病の原因となることがあります。特徴的な症状(咽頭所見、発疹)があるときはキットで確定診断して十分な期間抗生剤を服用する必要があります。その期間はペニシリン系で10-14日間、セフェム系で7日間が標準です。内服後採血や検尿を行います。
強い血便を伴う細菌性腸炎の代表的な原因大腸菌です。病気が進むと腎臓が働かなくなり、血液が溶けて貧血となったりする溶血性尿毒症症候群という病気になります。早期に診断し、必要な患者さんには高度の医療が受けられる病院に紹介する必要があります。
便で調べます。
3-4月に流行する感染性胃腸炎の原因ウイルス。嘔吐が2-3日間、水溶性の下痢が5-7日間続く。幼児では水分の補給が十分でないと、しばしば脱水となり点滴が必要となる。腸重積を合併したり、2次性乳糖不耐症となる。
血液で調べます。マイコプラズマは幼児学童を中心に流行する肺炎の原因病原体です。効果的な抗生剤は限られていますので、検査は大切です。通常入院は必要ありません。成人の方や乳児にも感染することがあります。しつこい咳漱、長びく発熱が特徴的です。
8.マイコプラスマ抗原検査 所要時間 15分