医療法人社団 オーシーエフシー会
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最終更新日:2015/4/14

私の子供は今月で1歳児となります。体重の増加もよく、もう歩けそうです。こんな元気な子にも麻疹ワクチンを急いでやらなくてはいけないのでしょうか。(23歳 今一番幸せな主婦)

予防接種はほとんどが皮下に注射しますので乳幼児にはちょっと可哀想な気がしますね。でも実際に怠るととでもないことになるんです。現在でも世界中で何十万人の乳幼児が亡くなっています。明治以前では麻疹から治って初めて正式な名前をつけた頃もあったようです。つまりそれ程重い病気と考えられていた訳です。日本でも麻疹ワクチンを行う以前は年間500人以上の人が亡くなっていましたが現在でも年間に数万人以上の発症と1万人前後の入院患者さん、そして10名前後の死亡者があります。麻疹の治療で一番困っていることは特効薬が無いことです。点滴して脱水を補正したり、細菌感染の合併を考えて抗生剤を投与したりしますが決め手にはなりません。ガンマグロブリンの筋注でかなり早く解熱したり、治ったりしますがヒトの血漿から作るものですので使用にあたっては充分な配慮が必要です。従って麻疹ワクチンによる予防が最強の手段となります。1歳のお誕生日を迎えたら先んず麻疹ワクチンです。1歳以下では公費の負担が受けられませんが感染の危険が高い場合は接種することも必要です。1歳以下で積極的に接種しない理由の一つとして胎内でお母さんから移行した麻疹抗体でワクチンがつかないことですが、つかない場合は母親からの抗体が充分にあることですので麻疹にはかからないでしょう。
でもいま1番問題になっていることはどうも母親の抗体が充分に無いらしいことです。OCFCには今年11人の麻疹患者さんがいらしてそのうち1歳以下の乳児は2名でした。また昨年からですと2組の親子発症がみられました。従ってなるべく早期の接種が大切です。1歳以下で接種した場合は1歳以降2回目の麻疹ワクチンの予防接種が必要と思います。実際アメリカ・ヨーロッパでは2種類接種となっています。予防接種後の麻疹発症(修飾麻疹、SVF)が増えてきていることから、将来は全員2回接種の方向へ向うと考えられます。
  今一番幸せなお母さん、目の前にある大きな見えない落とし穴はワクチンで塞いであつまでも幸せな家族でいてください。
(OCFC院長)

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